転生して令嬢に愛された男
52 エピソード
江藤家の偽りの若様、江藤天広が火炎の中で焼かれて亡くなったのだ。誰もが快哉を叫ぶ中、お嬢様の龍崎焔棠だけが狂ったように火炎の中に飛び込み、灰さえ残らず消えた。その時、江藤天広は初めて気づいた。かつて自分を半ば強引に彼女の自宅に閉じ込めていた龍崎家のあのお嬢様の龍崎焔棠が、彼をそこまで深く愛していたのだと。
目を開けると、江藤天広は生まれ変わっていた。彼は誓った。龍崎焔棠を決して裏切らず、自分を死に追いやった者たちを決して許さない。
しかし彼が手を下す前に、お嬢様は彼に代わって見事に全てを成し遂げてしまった。江藤天広は笑った。お嬢様の陰の男になるのも、なかなか悪くない。誰もが江藤天広が一生、女の力で生きていくと思ったが、そこに財閥『諸葛』が雲城に現れ、なんと実の息子こそが江藤天広だと名乗りを上げた